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上役が自分自身で品質と生産性を確約するだけでは不十分である。自らが行わなくてならないことのなんたるかを理解しなければならない.

W. Edwards Deming

リーン-アジャイルなリーダーの概要

SAFeの考え方は単純である。リーン-アジャイルな開発を導入し、成功させ、継続的に改善する責任は、元々企業にいる管理者やリーダーや役員にある、というものである。彼らだけが、皆の作業の場となるシステムを変更し、継続的に改善することができる。そのためにはリーダーが、リーンな考え方や働き方の教育を受け、そして教育する側に回らなければならない。多くは、新しいスタイルのリーダーシップを示さなければならない。個人やチームが潜在能力を最大限に発揮できるよう、本当の意味で教え導き、権限委譲し、実行させるリーダーシップである。

このような管理の役割や肩書きの多くは具体的に全体像(ビッグピクチャー)には登場しないが、企業が使命を果たすのに必要な、人、リソース、管理、指示、サポートを提供するという、非常に重要な機能を果たす。このページでは、この「リーン-アジャイルなリーダー」の原則について説明し、SAFeにおける特別や役割、つまり、ソフトウェア開発管理者という役割の振る舞いと責任も明らかにする。

詳細

SAFeのリーン-アジャイルなリーダーは、学習と指導を一生続ける人たちであり、リーン、システム思考、およびアジャイルソフトウェア開発の価値、原則、およびプラクティスを理解して示すことで、チームがよりよいソフトウェアシステムを構築する手助けをする。リーン-アジャイルなリーダーは、以下に示す原則を忠実に守る。

リーン-アジャイルなリーダーシップの原則

#1 システム的な視点を取る

経済面、価値連鎖全体、遅延コストを理解する。組織の部分ではなく全体を最適化する。ソフトウェアシステムの部分ではなく全体を最適化する。システムの所有者となり、システム変更の責任を負う。共通の使命に向けて全員を連携させる。リーン-アジャイルな予算編成を実施する。

#2 アジャイル宣言を受け入れる

アジャイル宣言の価値と原則を支持する。納品をより頻繁に行う。XP、スクラム、カンバン、SAFeの実施方法と最新のプラクティスを理解する。ソフトウェア工学、技能、協調システム設計の高い能力を育成する。能力の高い機能横断的なチームに権限を与える。改善マインドと行動を尊重する態度を示す。

#3 プロダクト開発フローを実装する

WIPとボトルネックを公開して作業を可視化する。待ち行列とバックログを減らす。作業のサイズを小さくする。フィードバックを素早く行う。リズムと同期により変動を管理し有効活用する。WIPを制限し要望と処理能力を釣り合わせる。

#4 ナレッジワーカーの内発的モチベーションを解き放つ

学習する組織を構築し、生涯にわたる学習を重視する。相互に影響しあう環境を作成する。非中央集権的な意思決定を促進する。ビジョンを与える(ただし具体的な作業要求は最低限にする)。不適切な振る舞いやモチベーション低下の原因となる方針、手続き、MBO(目標による管理)をなくす。リーン-アジャイル思考の原則および価値と整合するよう人事考課を改訂する。

ソフトウェア開発管理者の役割

リーンかつアジャイルな開発の原則を具体化したSAFeでは、ほぼ自立した自己組織化するアジャイルなチームおよびプログラムの価値を重要視している。よりリーンな管理インフラをサポートしており、個人やチームへの権限移譲が促進されて、ローカルで素早く意思決定ができる。従来のように、従業員に日々指示を与えたり作業を指図する必要はなくなる。

ただし、どの従業員にも、キャリア開発を手助けし、期待と報酬の設定と管理を行い、技術や機能、個人やチームのスキルを向上しキャリア目標に向けて進むために必要な積極的なコーチングをしてくれる人に、助けてもらう権利がある。また、能力の高いチームの一員として働く権利もある。このような責任の多くは、従来はソフトウェア開発管理者が担っていたが、SAFeでは新しいリーダーシップ環境に適合した人が担うことになる。

役割についての要約

SAFeのソフトウェア開発管理者は、リーン-アジャイルなリーダーシップの原則とプラクティスを実施してみせる管理者である。さらに、この管理者は、直属の部下のコーチングとキャリア開発に個人的に責任を持ち、妨害を排除する責任を負い、すべてのナレッジワーカーの作業の場となるシステムを積極的に進化させる。

責務

  • 能力の高い人を引き付け、雇用し、留まらせる。
  • 個人およびチームの使命および目的を制定する。
  • コーチ、アドバイザー、キャリアカウンセラーの役割を果たす。
  • 報酬、手当、昇進の規定と実施に関与する。
  • (チームの入力を含む)能力を評価し、入力や指針を提供して是正処置を実施する。
  • チームへの人の割り当てを細かく制御する。チームでは取り除けない問題に対処し、必要であれば人事異動を行う。
  • チームが問題を特定したり、根本原因を分析したり、意思決定を行う際に、耳を傾け、サポートする。
  • 価値を付加でき、管理者として有能でいられる程度にチームの近くにいる。チーム自身に問題を解決させられるだけ遠くにいる。
  • ビジネスおよびプログラムの使命とチームとが整合するよう、継続的に手助けする。
  • チームを指導し、アジャイルプロジェクト管理および技術プラクティスの改善を推進する手助けをする。
  • 下請業者、コンサルタント、パートナー、社内外の利害関係者との協力関係を構築する。
  • ソリューションの品質と有効性を示し、推進し、気を配る。
  • プロダクト管理プロダクトオーナー、リリース列車エンジニア(RTE)、ビジネス責任者と協力して、戦略の整合と効率的な実施を確実に行う。
  • リリース計画準備とリリース計画作業でRTEを補助する。
  • リリース計画に参加する。
  • ビジョンロードマップを成功させられるよう、必要に応じてチームやプログラムにその他のリソースを提供する。
  • 集中を妨げられないよう、無関係あるいは不必要な作業をしなくていいよう、チームを守る。


さらに知りたい場合

[1] アジャイルソフトウェア開発宣言. http://agilemanifesto.org/

[2] Reinertsen, Donald. The Principles of Product Development Flow: Second Generation Lean Product Development.  Celeritas Publishing, 2009.

Last update: 24 July, 2014

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